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2009年12月22日

飛行場のはなし(9)

先週に続き、日本の空港政策についてお話しましょう。本来、どの交通機関、たとえば駅とかバスターミナルでも、利用者が増えれば、当然、便利な方向に生まれ変わります。アタリマエですよね。東京でいえば新宿駅のようなターミナルは、今でもどんどん工事をして、少しでも利用者の利便性にかなうように頑張るわけです。ところが、こと空港に関して言えばその方向に向かっているのか疑問になるのです。もちろん羽田空港に関していえば、新宿駅のターミナルのように利便性は増しているように見えますが、少なくとも国際線の利用客にとって、成田空港に国際線が移動することによって、それまで羽田が国際空港であった30年前に比べてメチャクチャ不便になったわけです。これ一つとっても、政策的には失敗だっといえるでしょう。

ここでちょっと数字で考えてみましょう。仮に一人の国際関係の仕事をしているビジネスマンが東京の本社から海外出張する例で計算しますと、成田空港までJRを利用して行くと、特急料金まで含めて片道2,940円かかります。ちなみにリムジンバスでも3,000円ですから、ほぼ同じです。これが羽田空港ですと、電車とモノレールを乗り継いで620円ですから、差額で電車ですと2,320円の費用が余計にかかるわけです。つまり往復で4,640円になりますよね。

次に時間を計算すると、交通渋滞なども勘案して、羽田空港に比べて事前に出発することを考えると、少なくとも30分以上余裕が必要となりますので、往復で1時間のロスが生じるわけです。

現在、日本人の海外旅行者数が年間、約1,600万人で、そのうち2割がビジネス関係の出張とすると、年間320万人が仕事で海外に出ることになります。つまり、彼らが成田空港まで行くことをこれらの計算結果から考えると、費用面で4,640円×320万人で148億4千800万円となるわけです。すごい数字ですよね。また、時間的には320万時間となるわけで、これだけ実際にはオフィスで働ける人たちが、成田空港に行く目的だけで時間と費用をかけるというのは、国家的にはロスと考えることができるのではないでしょうか?

今回、羽田空港が本格的に国際線をオープンさせることになったのは、遅ればせながらも評価できます。特に深夜に米国便を飛ばせれば、忙しいビジネスマンにとってみれば朗報です。例えばニューヨーク便を夜11時に羽田から飛ばせれば、昼間、東京でガンガン仕事をしたビジネスマンが、夕食も取引先と打ち合わせをしながら取ってから出発できます。そして機内ではそのまま日本にいるノリで睡眠をタップリ取ることができて、ニューヨークに到着するのは、おそらく現地時間で夜になりますので、そのままホテルにチェックインして、翌、早朝からアメリカのビジネスマンがやる朝食会に出席できて、その晩、また東京と同じノリで、深夜に東京に向けて出発する便で、東京には早朝に到着できるわけです。そうすると東京で朝からバッチリ、ビジネスがまた出来るわけで、ちょっと人間性を無視したやり方かもしれませんが(笑)、ともかく日本人ビジネスマンには朗報です。今ですと、午前11頃出発するニューヨーク便に間に合うように、朝早めに眠い目をこすって家を出て、成田までフーフーしながらたどり着いて、現地に午前中に着いて、即、時差ぼけの中仕事をしなければならないわけで、それよりはよほど人間的です。この続きはまた来週。

2009 12 22 06:29 午後 [旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき] |

2009年12月15日

飛行場のはなし(8)

今週は空港政策についてお話しましょう。まず関東周辺について述べますと、皆さん、ご存知のように成田空港、羽田空港のほかに結構、たくさんあるのですよ。たとえば調布飛行場・・・ここは新島、大島、神津島などへの定期便が飛んでいますし、そのほかにも軍用として横田や厚木もありますが、ここではともかく一般的な成田と羽田について述べましょう。

成田空港は、今から約30年前の1978年に開港した空港ですが、当時といえば、TBSで「ザ・ベストテン」という番組が人気で、山口百恵の「馬鹿にしない~でよ」でおなじみ(?)の「プレイバック part2」とか、ピンクレディーの「サウスポー」、そしてなんと言ってもキャンディーズの引退があった年です。。。といっても「良くわからな~い」という若い方は、お父さん、お母さんに聞いてみて下さい(笑)!

当時の国の方針は、国内線は羽田空港、そして国際線は成田空港という完全に色分けされており、成田空港が開港する前までは、羽田空港にあった国際線はそれを機に全部、成田に移動させられました。その方針は、つい最近、2003年に、羽田-金浦(ソウル)路線ができるまで、徹底的に分けられておりました。唯一、台湾の中華航空が、国際線が成田に移っても、そのまま羽田空港に居残りました。ですから羽田空港にただ一つの国際線が台湾の中華航空になったわけです。では、何故、台湾の航空会社一社だけが残されたのかと言いますと、当時、日本は中国本土の航空会社を国際線としておりましたので、国交を断絶した台湾(中華民国)は成田に移れなかったわけなのですが、逆に、羽田からの唯一の国際線として重宝されて、羽田―ホノルル路線は人気となりました。

では、新しくできた成田空港、今でも不便ですが、当初はハッキリ言ってメチャクチャ不便な空港だったのです。アクセス面においては鉄道がなかったのです。もちろん京成電鉄が成田空港まで来ていたのですが、ナント!現在のように空港の地下に駅がなくって、空港の近くでオシマイ!それからバスに乗り換えてターミナルまで行くという、利用者の気持ちなど全然、考えていなかったやり方だったのです。これは別に京成電鉄が怠慢で、このような方式を取ったのではなくて、おそらく当時の国鉄が成田新幹線を作る予定だったので、その前に私鉄を空港に乗り入れさせることを国として、させたくなかったというのが真相だと思います。まったくヒドイ話です。結局、成田新幹線は夢物語となってしまい、最終的にJRと京成電鉄が一緒に91年にやっと空港の地下に乗り入れたわけです。

ですから、それまでは実質的に都心からはバスで行かなければならず、交通渋滞などのリスクを考えて利用者は、余裕をもって空港に行かなければならなくなりました。これだけ考えても、いったい国は利用者の利便性をどこまで考えているのか、まったく政策がチグハグであると言われても仕方がない感じです。

さらに問題なのは、遠くに行くための飛行機が飛び立つ滑走路が未だに一本しかないということです。ですから当然、発着回数も他の多くの長~い滑走路を持つ空港と比べて少なくなるわけです。この続きはまた来週にしましょう。

2009 12 15 04:35 午後 [旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき] |

2009年12月 9日

飛行場のはなし(7)

先週、韓国人の日本に旅行する人数がハンパじゃなく多いと述べました。これは日本に対する経済効果もハンパじゃないということを表しています。というのは、アタリマエなのですが、海外からの旅行客は、お金を海外から日本に持ってきて使うわけで、つまり日本でお金を落とすということになるのです。この金額は無視できません。もちろん中には、バックパッカーのような方もいらっしゃって、メチャクチャ安い宿に泊まって歩き回る外国人旅行客もいますが、それでも間違いなくお金は日本に落とします・・・。ただ普通は、「せっかくめったに来ない外国に来たのだから・・・」と言って日本人でもそうでしょうが、普段よりは財布の紐を緩ませるのが普通なのではないでしょうか???

それで、仮に外国人が一人当たり10万円のお金を日本国内で消費するとしますと・・・100万人で1,000億円となるのです。。。200万人ですと2,000億円となりますから・・・すごい数字ですよね~。まぁ、日本の場合においては、海外に出かける日本人旅行者数が、日本に来る旅行客よりも数が圧倒的に多いので、バランスを考えると、お金が海外に出ていくほうが格段に多くなり、その分、収支はいつも赤字であるわけですが、そうではなくてともかく日本に多くの外国人観光客を増やそうと日本政府はビジット・ジャパン・キャンペーンとして、・・・つまり目標を1000万人にしていこうと努力してきました。残念ながらまだ目標は達成できていませんが、これは絶対にすべきですよね。

その一環としての「茨城空港」の位置づけということを考えるべきだと思うのです。つまり海外からの外国人の受け入れ空港として、茨城空港を活用していこうということです。先ほど述べましたように、外国人旅行客のなかには、お金持ちもいて、また、急がしく動き回るビジネス関係の人も多いのですが、そうではなくて、時間は少々、余裕があるので、それよりも一円でも安いほうがいい、豪勢な旅行ではない形で日本を旅してみたいという外国人旅行客もいるはずです。特に最近は格安の航空会社も多く世界にはあるわけで、その航空機を茨城空港に誘致してそこから、東京まで安く手軽に移動できる手段を考えるという手立てを考えれば、何とか存続できるのではないかと思うのです。

以前、話しましたが、もうすぐ空港が完成しちゃうのだから、今さら廃港にしてもしょうがないのです。。。ちょっと・・・というか相当、都心から遠い茨城空港を工夫しましょうということなのです。

現在、海外旅行は昔とは、相当、変化して、気軽にいつでも安く行けるようになりました。私の大学時代の教授は、海外に出張する時、遺書を書いて、子どもたちに財産分与までして出かけたということでしたが、今では笑い話になるかもしれないですよね。ですから、当然、海外旅行の一般化と同時に空港の形態も変化していかなければなりません。日本には空港が現在、97あると言われており、この茨城空港が来年(2010年)の3月に開港すれば98番目となります。つまり日本には各県に2つ空港があるという計算にもなって多すぎるという声もありますが、離島とか考えると、一概に多すぎるということは言えないとも思えます。来週は空港政策について、ちょっと触れましょう。

2009 12 09 05:58 午後 [旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき] |

2009年12月 1日

飛行場のはなし(6)

今回の話も2ヶ月になってしまいましたが、まだまだたくさ~んお話したいことがあるのです。というのも、私は前の会社の時代から、メチャクチャ飛行機に乗っており、今でも特典航空券(マイレージ)はハンパじゃないくらい貯まっております。ちなみにマイレージって貯まると一見、いいような気がしますが、期限があるのですよね。。。ある程度、貯まったら使わなければ、まったく元も子も無くなってしまう・・・ところがです!イザ、この特典航空券・・・つまりタダ券で旅行しようとすると要注意!なかなか特典航空券で予約ができないのです。。。つまり乗りたいと思う便のタダ航空券の席の割り当てが少なくて、予約したくても満席であきらめる場合が多々あるのです。お金を払って乗る場合だったら、その便に空席があっても、特典航空券ではダメという例も相当あり、きっと、皆さんのなかにもせっかく利用したくても悔しい思いをした方も多いと思います。

この私も・・・以前、ニューヨーク便のファーストクラス往復をタダ航空券で予約したものの、私のスケジュールの都合上、結局、その航空券が無駄になってしまった・・・ファ・ファ・ファーストクラスですよ~!未だに悔しい思いがあります。

ですから、皆さん!マイレージはある程度、貯まったら、さっさと使うことを考えましょう!特に予定が決まったら・・・というか予定が決まらないうちに早めに座席の予約をすることをおススメします。

このマイレージの話をするとキリがないので、あとで機会があったらまた述べたいと思いますが、ともかく飛行機にたびたび乗っていると、結構、これ以外にも、いろいろなことに詳しくなります。特に飛行場は・・・乗るたびに必ず利用しますから(アタリマエです(笑))。そのなかで、先週からの続きで、この茨城空港。就航予定している航空会社が、韓国のアシアナ航空という航空会社1社となっていますが、何故、この空港に他の航空会社がソッポをむいているのにもかかわらず、就航を決断したのか???そのカギは、韓国の旅行客にあるようです。

今、韓国から日本に来る観光客は2008年に約238万人にもなるのです。。。ちなみにその前の年の2007年には260万人という数でしたが、リーマンショックと円高で今年はだいぶ減りそうな感じですが、それでも相当な数が訪日しているのです。ちなみに日本人の韓国への旅行者数は今年はすでに円高の影響で275万人を突破したようですが、いつもですと大体、240万人くらいです。ということは、日本人と韓国人がそれぞれ、同じくらい往復しているわけですが・・・ここでちょっと考えてみましょう。韓国の人口の日本の人口を比べると大体、2.7倍の差がありますから・・・ということは、比率でみると韓国人のほうが日本人より2.7倍、日本に来ているということがおわかりいただけます。

よくマスコミで韓国人の反日感情というのがクローズアップされることがありますが、データで見る限り、相当な数が日本に旅行に来ているということは・・・嫌いな国にわざわざ行くわけがありませんよね。。。この続きはまた来週。

2009 12 01 08:05 午後 [旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき] |

2009年11月17日

飛行場のはなし(5)

先週は茨城空港について触れましたが、これについてもう少し述べたいと思います。現在(11月17日)、茨城空港に就航を予定している航空会社は1社のみで、それも韓国のアシアナ航空だけとなります。つまり来年(2010年)の3月11日の開港日にはアシアナ航空が国際便・・・ソウル便を飛ばすだけで、日本の航空会社はどこも手を挙げていない状況で、当然、国内線は一切、今のところ飛ばないことになってしまいました。せっかく作ったのに、ちょっとさびしいですよね。

ここで再度、茨城空港のホームページをチェックしてみると、「茨城空港は、既存の航空自衛隊百里飛行場を民間共有化するものであり、同規模の地方空港を新設する場合に比べ、半分程度の費用で整備できます」と記述されています。それでも費用(220億円)はかかっているのです。。。

この空港の場合、一日、一便だけ、それも500人も乗れるようなジャンボ機ではなくて、141人乗りの飛行機が飛ぶわけで・・・当然、往復でMAX282人しか利用しないということになるわけです。ちなみに電車の場合、定員オーバーということも多々ありますが、航空機の場合は絶対にあり得ないのです・・・つり革もありませんから・・・(笑)。ということは、ホームページで安上がりに整備ができたと胸を張っても、それに見合う利用者がいない・・・つまり費用対効果という面で今の茨城空港はまったく話にならない状況であるわけです。

さらにホームページに気になることが強調されていました。「開港後の維持管理費用については、国が全額負担し、県の負担はありません」・・・ちょっと待ってください!もちろん、この空港は航空自衛隊の基地の費用を国が負担しているから、そうなのかもしれませんが、別にこの空港の新しく民間共用部分を作るメリットが自衛隊にあったとは思えませんから、結局、ぜんぜん飛行機が飛ばなくても県としては財政面で痛くもかゆくもありませんよということをこの文章は強調したいのかも知れません。でもこの空港の維持費はとどのつまり国民の税金で負担するということではないですか!国民の負担は確実にあるのです。。。きわめて無責任な書き方だと思います。

さらにもうひとつ!外国の航空会社の場合、一般的に採算が合わない路線は問答無用で廃止します。今は韓国の航空会社がメリットがあるとして就航を決断しましたが、搭乗率が低い・・・つまりお客さんがあまり乗らなければ、国内の航空会社と違い、すぐに止めてしまいます。要するに、この茨城空港の場合、場合によっては定期便がまったくなくなるリスクもあるということを認識しておかなければなりません。

ただですよ!ともかく作っちゃったのです。。。そうである以上、何らかの利用方法を考えていかなければなりません。もちろん、この空港建設に関係した方々は、現状のデタラメさを厳しく反省してもらわなければならないことは言うまでもないことで、それを前提に考えていかなければなりません。そのヒントは、私はこの空港に就航予定している航空会社にある気がします。この続きはまた来週。

2009 11 17 04:01 午後 [旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき] |

 
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